Bye Bye Baby

  • KEI
  • 2010.11.08



昨日の夕方のこと。

ボクが駅へと向かっていると、前方から歩いてくる一人の美女がこちらに向かって手を振っていた。

え?

オレ?

後ろを振り返ってみるが、他に人は無し。


・・・えーと。

・・・誰だっけ?

ヤバイ。

最近、年のせいか、元々なのか、物忘れが激しいボクは、全くもって自分に自信がない。

気のせいにしては、彼女の手の振りは大きい。

「金麦冷やして待ってるからー!」

と、今にも言わんばかりだ。

無視する訳にもいかず、オズオズと手を振り返したその時、ボクは全てを理解した。


近づいた彼女の頭の上には、小バエの集団がまとわりついていたのだ。

あの、人の頭の上で集団になって、どこまでも付いて来るヤツ。

彼女は、それを追い払っていただけだったのだ。

その様を「こちらに手を振っている」のだと勘違いしたボクは、ご丁寧にも手を振り返してしまった。

ジーザス!

なんたる恥態!


そんなボクを見て、もちろん彼女は怪訝そうな顔をしたが、すぐに納得のいった様子となった。


なぜか。


ボクもそれにノったからだ。

行き場を失ったボクの手は、そのまま頭上に大きく伸び、小バエを追い払う形となった。

大きく、左右に。

「お互い大変ですね」

そんな表情を彼女にチラリと送ることさえした。


手を大きく振りながらすれ違う2人。

傍からは、情熱的に別れを惜しむカップルに見えたに違いない。


この話から得る教訓というのは

「人は、常に物事を注意深く観察し、冷静に判断して行動しなければならない」

というようなことでは、もちろんなく

「金麦冷やして待っててくれるような美女はそうそういない」

ということだ。


心しておくこと。




K E I

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