When Doves Cry

  • KEI
  • 2010.04.21


昨日、新宿の楽器屋で背後から声を掛けられた。

「オッス!」

振り返ると、そこには金髪のパンクスが立っている。


…えーと、誰だっけかなぁ?

あわてて記憶中枢を検索していると、彼は驚くべき言葉を発した。

「久しぶりじゃん、J!」


ジェ…… J?

…てか、なんだけど。

「や…」
「最近どう?」

ボクが否定する間もなく、彼は話し出す。

完全無欠の人違い。

…しかし、いくらボクが「J」に似ているとしても、よく見りゃ違うだろうし、その時のボクはこの突発事故にハトが豆鉄砲食らったような顔をしていたハズだ。

もしかすると、「クルックー!」と鳴くぐらいはしていたかもしれない。

だが、彼は気付かない。

…相当に大らかな性格のようだ。

仕方がなく話を聞いていると「J」はどうやらバンドマンらしい。


Jというバンドマン。


……ル、ルナシー?

だが、ルナシーに関して「ロージア」以上の情報を持たないボクは、それを判断する術がない。

まあ違うだろうし。

そんなことを考えている間もパンクスは話し続け、やがて「J」との共通の友人であろう人物の話題になる。

「…で、ランがさ…」

ラン。

知ってる。

昔ウチで飼ってたマルチーズ

白い巻き毛がキュートだったなぁ。

つい

「あいつ可愛かったよね。」

と話を合わせてみると、

「は?ドコが?」

と否定された。

…違うらしい。当然だけど。

それから、彼はボクを飲みに誘ったのだが、さすがにそれは

「この後リハだからさ。」

と言って固辞しておいた。

「じゃあ、今度電話するわ!」

彼は笑顔でそう言って、新宿の街に消えていった。


後日彼は「J」に電話して初めて事の真相に気付くのだろう。

…いや、たぶん彼は気付かないな。

「そんなことよりさ…」

とか言って、話し始めるに違いない。

憎めないヤツ。


それにしても、ボクとそっくりなバンドマン「J」。

いつか彼と対バンしたいものだ。

そして彼に会ったら、こう言おう。


「オッス!久しぶりじゃん、J!」


その時「J」は

「クルックー!」

と鳴いてくれるだろうか?                  
                                                   


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K E I


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